第23回島村渡船フェスタ旅行記
いらっしゃいませっ! 支店長の湯浅でございます。
毎年恒例となっておりますが、2018年5月20日に群馬県伊勢崎市境島村で開催された島村渡船フェスタへ行ってきましたのでその様子をご紹介します。
今年で7年連続7回目の参加となりました。なお、過去の参加記録は以下をご参照ください。
・第17回島村渡船フェスタ(2012年)の様子は『渡船が結ぶもの ~関東に残る渡し船の記録~』にてご覧ください。
・第18回島村渡船フェスタ(2013年)の様子はこちら。
・第19回島村渡船フェスタ(2014年)の様子はこちら。
・第20島村渡船フェスタ(2015年)の様子はこちら。
・第21回島村渡船フェスタ(2016年)の様子はこちら。
・第22回島村渡船フェスタ(2017年)の様子はこちら。
◆
今回もスタート地点は会場の最寄り駅である東武伊勢崎線の境町駅。ここから観光シャトルバス(土曜日・休日のみ運行/無料)に乗って利根川水辺プラザ公園まで向かいます。そこが会場の最寄りバス停となっています。第1便の発車時刻は9時25分。
シャトルバスについてはこちらをご覧ください。
なお、コミュニティバスもありますが、時間が合わないので利用するのは難しくなっています。また、以前は無料でしたが、こちらは今年の4月から有料となりました(それでも1日200円で乗り放題なので安いことには変わりありませんが)。
また、東武鉄道の『ふらっと両毛 東武フリーパス』を提示すれば無料で利用できます。ちなみに私は今回もこの乗車券のお世話になりました。
シャトルバスには私以外に60代くらいの老夫婦と30代くらいの男性が乗車。昨年と比べて利用者は増えています。もっともっと利用してもらいたいですね。なくなってしまうのは寂しいですから。
さて、利根川水辺プラザ公園には数分で到着。土手を越えた向こう側が会場です。河川敷の駐車場には会場のある北岸と世界遺産『田島弥平旧宅』のある南岸を結ぶ臨時バスの姿も。
今回は渡船乗船が会場のある北岸のみの遊覧乗船となっているので、このバスが北岸と南岸を行き来する唯一の手段です。もっとも、多くの来場者は自動車でいらっしゃっているので、そちらを利用する方も多いかもしれませんが……。
ちなみになぜ今年は渡船への乗船が北岸のみなのかというと、川の増水によって南岸の渡船場が使えない状態だからだそうです。
確かに毎年ここへ来る度に渡船場の位置や川の形が変わっているんですよね。それだけ水の力が強いということでもあります。
会場に着くとちょうど来賓の方々のご挨拶が終わり、いつものように伊勢崎市議会議員の定方さんと再会してご挨拶。今年の4月の選挙で当選7回となり、まだまだパワフルにご活躍のようでした。
その後、会場で同じく市議会議員の多田さんともお会いしてご挨拶し、自衛隊ボートへの乗船。さらに焼きまんじゅうの試食をしたあとは、定方さんのご厚意で近くを案内していただけることとなりました。
最初に向かったのは深谷市にある尾高惇忠の生家です。一昨年には渋沢栄一の旧邸『中の家(なかんち)』をご案内いただきましたので、今回はその近くにあるこちらへ行こうということになった次第です。
尾高惇忠は渋沢栄一の先生で、いとこかつ義兄弟。また、富岡製糸場の初代場長です。
しかも吉田松陰と同い年で、同じように人々に勉強を教えていたという人物でもあります。
こちらの建物には案内の方がいらっしゃって、色々なお話を伺いました。
それによるともともと尾高惇忠は高崎城を攻め落とそうと画策していたらしかったのですが、渋沢栄一が一橋慶喜と縁があって家臣になってしまったので結局は断念したということです。
ただ、それがきっかけで西洋文化と触れることとなり、ひょうたんから駒だったという面もあるので人生どうなるか分かりませんね。
また、渋沢栄一は藍玉で財を成したということで、その実物も見せていただきました。それまでは徳島の専売だった藍玉の製法が関東に伝わり、それによって儲けたそうです。
ただ、その後はインドからの化学染料によって藍玉そのものが衰退してしまい、渋沢栄一は絶妙のタイミングで儲けられたのだなぁと感じました。
この家には煉瓦の蔵もありました。でも実はその蔵は煉瓦だけで作られているのではなく、漆喰の表面に煉瓦が張られているだけだそうです。
中では油を取り扱っていたとのこと。やはり燃えやすい木造家屋では危険ですからね。
次に向かったのは重要文化財となっている旧煉瓦製造施設です。こちらでは旧事務所とホフマン輪窯六号窯を拝見しました。
深谷市の日本煉瓦製造といえば、東京駅の煉瓦などを作ったことで有名です。でも実は全てがここの煉瓦ではなく、一部は品川で作られたものも混ざっているとか。
また、ホフマン輪窯というのは煉瓦を焼く際の窯の一種で、ひとつの窯で煉瓦を焼いている間に別の隣接した窯でも煉瓦を詰めたり余熱を送ったりして常に複数の行程が行える窯のことです。
この六号窯は18か所に区切られていて、ひとつの区切り毎に上には石炭の粉(燃料)を入れる穴、下には煙を送る穴、煉瓦を出し入れする穴などがあります。
ここの現在の煙突はコンクリート製ですが、かつては煉瓦製だったとか。煙突の途中にある模様のようなものは、以前使われていた建物の屋根の形だそうです。
さらにこの土地は周りを掘ると煉瓦に適した粘土が出るので、そういう意味でも最適な場所だったようです。
最後に向かったのは伊勢崎市の境町駅にほど近い場所にある赤レンガ倉庫。ここはかつて養蚕が盛んな時代に繭の保管庫として使われていたものです。
今まで改修工事がおこなわれていて、今年の4月にオープンしました。現在は内部をフリースペースとして貸出をおこなっているそうです。
こうして定方さんに色々と案内していただき、ここでお別れをしました。その節はありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
なお、帰宅の際にはこの日を最後に引退が決まっている東武鉄道の1800系とも出会い今回の旅はこれで終了となりました。
これでも書いたのはほんの一部です。まだまだ色々なお話を伺いましたし、ぜひ皆様にも実際に見ていただきたいです。皆様もお時間を作ってお出かけしてみてはいかがでしょうか?
◆
今回はこんな感じです。次回の更新は6月中の予定です。近況報告をしようと思っております。
本日もご来店いただき、ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております。
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