しあわせランチボックス・第四食
概要:2017年11月23日に東京・大田区(平和島)にある東京流通センター第二展示場(E・Fホール)で行われる『第二十五回文学フリマ東京』で初版発売。
『しあわせ』をテーマにした短編・掌編小説集の第四弾です。小説集としては約五年ぶりの新刊となります(大変長らくお待たせいたしました……)。
心温まる11のストーリー(約12万文字)をお楽しみいただけます。
ジャンルは青春、友情、恋愛、童話、コメディなど豊富なバリエーション。どうぞお楽しみください。
小説集としては初めての分冊版(上巻/下巻)も制作しました。上巻は短編小説が中心、下巻は中編小説が中心となっています。
詳しい内容やデータは ↓の『続きを読む』をクリックしてご覧下さい。
初版発行日:2017年11月23日
サイズ:A5・表紙カラー・本文モノクロ・170ページ
定価:1000円
著作:湯浅祥司
備考:分冊版もあります。上巻(90ページ/600円)と下巻(80ページ/600円)です。
【献立紹介】
通常版には以下の全作品を収録。分冊版の上巻には●の作品のみ、下巻には■の作品のみ収録となっています。
● サイフォン
女子中学生の陽菜は、同じ団地に住む男子大学生の北斗に恋をしていた。陽菜はいつも北斗に勉強を見てもらうなど、ほのぼのとした時間が流れていく。
そんなある冬の日、陽菜は成績が上がったご褒美として、遊園地へ連れていって欲しいと北斗にお願いをするのだが……。
初恋と悔恨、甘くてほろ苦い恋愛ストーリー。
● 切られた桜と切れない想い
高校生の仙道隼人(せんどう はやと)は、幼いころに桜の木の下で女の子と再会の約束をした。だが、その桜の木は道路整備によって十年前に伐採され、今は跡形もなくなっている。もはや約束を果たせないままになり、彼はそのことを引き摺ったまま日々を過ごしていた。
そんなある日、隼人は悪友の大橋巧(おおはし たくみ)と本田真智(ほんだ まち)から、木が伐採される直前に苗木が別の場所へ植えられたという話を聞く。
――もしかしたら、そこへ行けば女の子と再会できるかもしれない。
そんな微かな期待を抱いた隼人は、その桜を探そうとするのだが……。
無垢な想いが重なり紡ぐ、ほんわか純愛ストーリー!
● 秘めた想いは偽りとともに
ややルーズな性格でガッシリした体格の統吾(とうご)、真面目な性格で中学生のように小さな体格のツカサ。性格も体格も大きく異なるふたりは、同じ喫茶店でバイトをしている親友同士だった。
ある日、ツカサは妹の美夏紗(みかさ)を統吾に紹介し、デートしてみないかと誘う。特に予定がなかった統吾はそれを了承し、一緒に出かけることとなる。
だが、そのデートでは予想だにしない事態が起こり……。
――変わらぬ想いと真実が、新たな想いを紡ぎ出す! 秘密だらけの甘々純愛ストーリー!!
● 命の半分
中年サラリーマンの福岡公一(ふくおかこういち)は、自ら命を絶とうとしていた。最愛の妻と娘を突如として失い、その直後に勤めていた会社は倒産。再就職のメドは立たず、マイホームのローンも残っていて、もはや生きていく気力を失ったからだ。
死を決意し、列車に飛び込もうとホームに立った公一。だがその時、思いも寄らない事態が起きて……。
● ひとりぼっちの文化祭
高校二年の水鈴藍(みすずあい)は同じ高校に通うメンバーで構成された『ファイブライン』というバンドに所属し、ボーカルを担当。彼らは文化祭のステージで演奏をするため、日々の練習に励んでいた。
だが、文化祭まであと一週間に迫った時、とある出来事をきっかけに藍はバンドから抜けざるを得なくなってしまう。そのショックでほかのメンバーたちも思うように演奏が出来なくなり、そのままの状態で文化祭当日を迎えることとなった。
彼らのステージが気になった藍は、ひとりでこっそりと様子を見に行くのだが……。
目頭を熱くさせる、友情と感動にあふれた青春ストーリー!
● 幼馴染依存症
高校二年の早見拓郎(はやみたくろう)は、幼馴染の椎久千津(しいくちづ)の家で夏休みの宿題を写させてもらっていた。千津は幼い頃から拓郎にベッタリで、半ば彼に依存するような状態となっている。
宿題が終わり、休憩をしていた拓郎に千津はアルバムを見せる。それをきっかけに、事態は思わぬ方向へと動き出すこととなる。
ほのぼの恋愛物語? いいえ、夏ならではの涼しげストーリー……。
● 永遠のトモダチ
ある日、高校生の沙東翔(さとうしょう)は自身の参加しているSNSに謎のメッセージを受信した。そこに書かれていたのは『トモダチになってくれませんか?』というお願い。彼は気まぐれにその相手であるレイとやり取りを始めることにする。
当初は警戒していた翔だったが、ある事件をきっかけに気持ちが変化していく。そしてふたりの強い絆は、全ての運命を大きく動かすことに!
SNSが生んだ『トモダチ』によって巻き起こされる、友情と悲劇……。
■ 雲のワタアメと青空の飲み薬
ユウくんは空に浮かぶ、ワタアメのような入道雲を見て「おいしそうだなぁ」と思いました。
――誰もが一度は思ったことがあるようなこと。それを童話にしました。
■ ようこそ、涼風文具店へ ~お姉さんの魔法のノート~
中学三年生の友永和花(ともながのどか)は、高校受験に向けて学校や塾で勉強の毎日。だが、なかなか結果が伴わず悩んでいた。
そんなある日、彼女は塾の帰りに商店街の片隅にある『涼風(すずかぜ)文具店』へ足を踏み入れる。店番をしていたのは柳橋真菜香(やなぎばしまなか)。どこか天然な雰囲気の漂う大学二年生だ。
和花はお茶に付き合ったお礼として真菜香から『魔法のノート』を受け取る。これを使って勉強すると成績がアップするのだという。
――はたして本当にその効果はあるのか? そして『魔法のノート』に隠された真実とは?
■ いつの間にか女装男子
柔道部に所属する新入部員の男子高校生・中野望(なかののぞみ)は、近所にあるファミレスの『女性限定 食べ放題サービス』を女装して利用していた。望はもともと容姿が中性的だったこともあり、バレないままでいる。
するとそれを知った柔道部のコワモテ主将・金剛鍛造(こんごうたんぞう)は練習後に望を呼び出し、問いただすのだが……。
ふたりとファミレスの変人店員たちが巻き起こす、おバカなドタバタコメディストーリー。
■ まぼろしの美少女を追え
高校生の達川陽斗(たつかわはると)は、幼馴染の長谷部有紀(はせべゆき)から『ある人物』の捜索を依頼される。それは昨年の文化祭で開催されたミスコンで、決勝まで進出しながら辞退した『まぼろしの美少女』の行方だった。有紀は勝ちを譲られたことに納得がいかず、今年こそその美少女と白黒付けたいのだという。
ただ、その少女は校内のどこを探しても見当たらない。名簿にも載っていない。そこで今年の文化祭の時なら現れるかもしれないと考え、有紀は暇をもてあましているであろう陽斗へ捜索を依頼したのだった。
こうしてしぶしぶ捜索を始める陽斗。果たして彼は『まぼろしの美少女』を見つけ出すことが出来るのだろうか?
●■ 編集後記
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